【魔界の魚 黒鯛  野島堤防偏.PertT】


 はじめに

 ここに記載してある体験談は実話です。
 文章内には、一般公表するのにふさわしくない文章表現(悪魔・洗脳・死)を使用しています。
 文章を面白くするための表現方法ですのでご理解ください。

 また、文章には大変危険な釣り方と注意事項について記載しています。
 この危険な釣り方は渡船屋が推薦する釣り方ではなく、個人の判断で行った方法ですので真似はされないほうが良いです。

 渡船屋からは「危険な釣りは止めてくれ」と何度か注意されましたので、渡船屋の目が届かない場所と時間に危険な釣りをしていました。

 ちなみに、危険な釣り場や釣り方についての文章を読まれると、この場所で竿を出す際に注意しなければならない事を理解すると思います。

 危ないことが前もってわかっていれば、あえて危険な釣りをしなくなくて済むと思いますので、参考事例として捉えて頂けると嬉しいです。

 尚、この釣り方を真似て怪我や問題が発生しても当方は責任を持てません。
 人生に終止符を打たないためにも、危険な釣り場への立ち入りは十分注意しましょう。




 皆さん、黒鯛は悪魔がこの世に使わせた魔界に住む恐ろしい魚であることをご存知だろうか?
 この魚は、我々釣り師を危険な場所に誘い込み、死の恐怖を与えたり、人生の歩む道を危険な方向へ導いたりする。

 そして、魔界の住人が支配する世界で黒鯛を何匹も釣る快楽を味わってしまうと、どうもがいてもこの世界から抜け出すことができなくなるのだ。

 現にこの私、魔界の世界で快楽を体験してしまった為、神奈川県・野島堤防で幾度となく危ない目にあい死の恐怖を味わった。

 また、大手企業に勤め、幸せな人生設計を保証されている順風満帆のサラリーマン生活が、魔界の魚を手にした瞬間、地獄の坂道を転がり続け、魔界の魚を毎日釣りたいと願望する生活に転落してしまう。

 最終的には脱サラし漁師になってしまった。
 そう、黒鯛は大変恐ろしい魔界の魚なのだ。


 私の釣り人生が狂いだしたのは、野島堤防で黒鯛の落とし込み釣りを知った時。
 この場所で魔界の快楽を知り人生が狂いだした。

 この堤防を訪れた方はご存知だと思うが、満潮時に水没する危険な場所が7箇所ある。
 今思うと、これが魔界へとつながる入口だった。

 この場所は干潮の時以外は波が洗う関係から、カラスガイなどの貝類が付着していたり海草でツルツル滑る。

 竿を出すには大変危険な場所なのだが、魔界の魚の魔力に取り憑かれた黒鯛師は好んでこの場所で竿を出す。

 時には身体の腰付近まで海水に浸かり、平気な顔をして竿を出しているオオバカヤローもいる。(私の事)
 そう、魔界の魚,黒鯛を釣るのは命がけなのだ!

 そして、危険な場所で竿を出す姿を一般の釣り師が堤防の上から眺めると、
 「なぜ危険な場所で竿を出すのだろう?」、
 「そこまでして黒鯛を釣りたいのか?」、
 「もし海に落ちたらヤバイよな〜」と、心配と同時にバカじゃないかと思うらしい。


 エッ、なになに? 
 「なぜそこまでして危険を犯すのか?」
 ホッホッホッ・・・、答は簡単!
 愛する魔界の魚を1匹でも多く釣りたいからですよ!

 釣り師が狙いにくい危険な場所には警戒していない黒鯛がおり、一般の場所(平場)に比べ釣れる可能性が高いからこそ、危険を冒しても竿を出したくなるのだ。

 そして、数多くの黒鯛を釣る快楽を体験する。

 これこそが魔界の快楽を知ってしまった釣り師の行動であり、己の行動を己の判断で抑制できなくなる魔界の恐怖である。

 魔界の住人達は病気の黒鯛師を洗脳し、本人が危険と意識しないよう魔界の快楽を体験させながら、知らず知らずと危険極まりない場所へ誘導する。

 そして最後は、貴方を魔界へ連れ去ろうとするのだ。
 果たして貴方は悪魔の誘いを断る事ができるだろうか?


 エッ、なになに?
 「海に落ちてヤバイ状況になった事があるか?」
 ホッホッホッ・・・、もちろんありますよ。

 ある時、黒鯛がヒットしている状態で海に落ちて・・・
 命優先でタモを捨てるべきか悩んで・・・
 それに大怪我もあるし・・・

 クックックッ・・・
 まあ、この話は後にして、野島堤防に7箇所ある魔界の入り口ついて説明しょう。



 野島堤防の詳細については下記のサイトにてご確認ください。
 行った事のない方は、サイト内にある写真を見れば文章のイメージが沸くと思います。

 ★渡船屋・村本海事サイト

 ★野島防波堤海津クラブさんのサイト

 ★和竿工房「新吾」さんのサイト ⇒【防波堤の黒鯛たち】の項目




■魔界の魚が手招きする、『ドック堤防・元側(灯台がある場所)』

 今では灯台がある堤防がメインの釣り場になってしまったが、堤防完成当初は『ドック堤防・先側』まで丸く太いクイが一直線に並べられ、堤防状態に形成されていた。

 釣り人はこの丸い形状のクイを“マルカン”と呼び、昔は端から端まで歩くことができた。

 しかし、度重なる台風の影響と老朽化により、現在全ての場所が水没してしまったが、干潮時を狙いこの場所へ泳ぎ、魔界の魚を狙う病気の黒鯛師は未だに多い。

 私が野島に通い始めた頃は既に沈没が始まっており、半分以上のマルカンは水没していたが、7個のマルカンは変形しながらも満潮時に水面から顔を出していた。

 魔界の魚は水中に変化のある場所がお気に入りのようで、海中に沈みかけたマルカン周辺で良く釣れる。

 しかし、足場の良い堤防の上からマルカン周辺を狙うことが困難な為、悪魔に洗脳された釣り人は、この危険な場所へ自分の命をかえりみず泳ぐのである。

 一般人からすれば『泳ぐ』との表現に驚かれた方は多いと思うが、悪魔に洗脳された釣り人にとっては当たり前の事実であり、魔界の魚を1匹でも多く釣る為の秘策となっている。

 「泳いで渡ればどこでも釣れるのか?」と聞かれると、「釣れる可能性の高い場所が存在する」としかお答えできない。

 そう、秘密の狙い目と釣るための秘策があるのだ。
 この件は秘密のアッコちゃんと言うことでご勘弁を・・・。



 魔界の魚に洗脳され始めた当初、この場所で命拾いした事が一度ある。
 この時の話をご紹介しよう。

 当時、堤防側から2個目のマルカンが水没しており、その先の4つは崩れかけていたが比較的足場が良く釣りが可能だった。

 当日、野島堤防を知り尽くした釣り仲間と、満潮8分から干潮にかけてマルカンに泳いで渡った。

 風向きは北東の風・風速3〜5mぐらい。
 海面は多少バチャバチャしている条件だったが、沈んでいる2個目のマルカンの上を泳いで渡りさいすれば、その後は問題なく釣りができる条件だった。

 しかし、満潮8分といえ少し水位が高い。
 本来あれば満潮6分以下で飛び込むのが安全のはず。

 だが、釣り仲間は私同様に悪魔の放つ魔力に操られ、『魔界の魚が長い胸ビレで手招きする姿』を見たらしい。(もちろんウソ)

 「よし、この条件なら渡れる」と釣り仲間が判断し「ソレイケ!」とドボン!
 私もその後に続き「エッサ、ホラサ」と右手に竿とタモ網を持ちながら泳ぐ。(泳ぐ距離=4mぐらい)

 毎度のように何事もなく渡り釣りを始めたが、この日はアタリのアの字もない状況にショボン。
 しかし、この釣り場は潮が引いたほうが釣れる可能性が高いので、干潮に向かう条件にウキウキしながら釣りを続けていた。

 釣りをはじめて15分ほどすると、突然雲ゆきが悪くなり北風が強く吹いてきた。

 この時の風速は10mほど、「ヤバイかも?」と判断し堤防に戻れば良かったのだが、この日は大潮周りで干潮に向かっていたので、「多少バチャバチャしていても干潮になれば歩いて堤防に戻れるので大丈夫」と判断してしまった。

 しかし風は更に強くなり、その5分後には風速17mを超えた。
 海上は一瞬で大シケ状態となり、堤防に戻りたくても戻れない状況になってしまう。

 そう、泳がなければならない場所が、風と波の影響からガンガン流れとなり、4mの距離を泳ぐとなれば確実に流され沖合いに運ばれてしまう状況だったのだ。

 そして、手に持っている竿は風であおられ釣りどころではない状況プラス、高波が足元を荒い、時には腰付近まで達する大波に身体を揺すられ、頭から海水を常にかぶる状態となった。

 海上の波は時間の経過と共に更に高さを増し、魔界の住人が私たちを海中に引きずり込もうと手招きする。
 ゾゾゾ・・・

 我々はマルカンの中でも一番高さのある4番目のマルカンに移動し待機するしかなかった。

 このマルカンは足元が平らなコンクリートでできており、マルカンの外側には高さ30cmほどのヘリ(厚さ1cmぐらいの鉄板)があった。

  


 この為、高波が進入しても、ヘリにぶつかった引き返しの波があるお陰で流されずにすんでいた。

 実際、波の高さががヒザ上ぐらいの位置であれば問題なく耐えられるが、腰付近に達すると身体が浮いてしまう関係から、ふんばりが利かなくなり危険な状態となる。


 この時、モシモを考えストリンガーのロープをどこかに結んでおきたかった。
 が、ロープを結ぶ唯一の場所は、足場のコンクリートが少し崩れ鉄筋がチョロリ顔を出している部分。

 鉄筋の露出している部分は隙間が狭く、ロープを回すのに普段から苦労する場所である。
 運が悪い事に、この場所は波が打ち寄せる外側より1mほど内側(中央より)にあり、打ち寄せる波がマルカンにぶつかりモミクチャになる場所であった。

 波の状態から考えロープを結ぶ場所へ近づくことが大変危険な状態。

 チャレンジしたとしても、足元水没+波でモミクチャにされている場所で上手くロープを回すことができるか不安だった。
 そして体制を崩した瞬間、マルカンの上を転がること確実!

 チャレンジするべきか「悩む・悩む・・・」

 しかし、今の状況を考えると二人がマルカンの上から流される可能性80%以上。
 「チャレンジするべき!」と判断した。
 もしもを考えロープの端を釣り仲間に預け私が結びに行く。

 まずは波を確認、波の一番低い周期を狙う。

 波の打ち寄せる周期は通常一定ではない。
 ヤヤ高いパターンの波が続く時もあれば、若干低いパターンが続く時もある。

 そして5〜20分に1回通常より高い波(2倍の高さになる事も良くある)が打ち寄せる。
 この波の周期は一般の磯や堤防でも一緒である。

 何分か波の周期を確認し、若干低い波の周期を見つけチャレンジ開始。
 波を見ながらカニのようにソロリソロリと横歩き。
 波で身体を持って行かれそうになりながらもロープを結ぶ事ができる場所へ辿り着けた。

 ところが問題発生。
 結ぶ部分が波で発生する泡の影響で全く見えない。
 真白の状態なのである。
 「ゲゲゲ・・・」

 こりゃ〜海中を手探りして鉄筋を探さなければならないと思い、若干下を向いた瞬間、大波をくらいマルカンの上を転がる。

 再びチャレンジ、波を見ながら注意深く接近。
 一瞬発生した若干低い波の時に手探りで鉄筋を発見!
 ロープを回そうしたが上手く行かない。
 そうこうしている間に、波をくらいマルカンの上を転がる。

 「いや〜参った」と言いながらも再チャレンジ。
 再びマルカンの上を転がる事になる。

 結果、鉄筋を触ることはできるのだが、波の影響で上手く結ぶことができなかった。
 で、危険なので諦めた。
 「ショック!」


 そして波の高さは平均1mを超え、常時ヒザ付近まで海水に浸かってしまう状態プラス、波が腰付近に達する高さなので、波を受けるたびに身体が揺れる状態となった。
 時には大波が押し寄せ、海水が胸付近まで達し身体が水面に浮いてしまう危険極まりない状態。

 釣り仲間と、「こりゃ〜ヤバイね〜」なんて話をしながら、風が収まる事を神様に祈った。

 今の時代であれば携帯電話で助けを呼べるが、当時そんな便利な物を持っているのはお金持ちだけ。
 「俺達このまま・・・」と一瞬不安が脳裏を横切った。

 ある時、大波をくらいバランスを崩した瞬間、風裏を振り返るとそこには巨大な白い壁?
 一瞬ビックリ!
 なんと、堤防の横に海上保安庁の巨大な船がいたのだ。


    ←実際にはこの写真の船よりデカイやつ


 実際、高波に負けぬよう必死で踏ん張っていたので、視界は常に波が寄せてくる方向を見ていた。
 この為、風裏となる堤防の内側は見向きもしなかったので、堤防のスグそばに浮いている巨大な船にビックリしたのだった。


 どうやら、海上保安庁が私たちの危険な状況を察知したようだ。
 海上保安庁の船は、堤防から50〜200mの距離を常に保ちながら私達を監視している。

 もし流されたとしても短時間で救出されるとの安心感があったので、不安な時間を過ごすことはなかったが、「こりゃ〜ヤバイね〜」の言葉は続いた。

 そう、海に落ちること以上に海上保安庁に逮捕される事が心配だった。
 アハハ・・・。

 そして20分ほど経過した頃、渡船屋の村本海事の船が救出に来て無事生還!
 バンザ〜イ!
 船頭の話では、海上保安庁から「危険な釣り人が2名いる」との通報があったらしい。

 最終的に、保安庁に対し始末書を書くことなく、なんのおとがめもないまま別の場所で釣りを続ける事ができた。

 突風は救助されてから1時間ほどで収まり、海は何事もなかったかのように穏やかな状態に戻る。

 これぞ魔界の住人の仕業であり、我々を死への道へ洗脳し誘導する『魔界の恐怖』である。
 貴方は悪魔の魔力に耐えられますか?
 ホッホッホッ・・・

 追記:海上保安庁さま、この時は我々を見守って頂き、ありがとうございました。ペコリ





■悪魔の声が聞こえる 『中廊下』

 中廊下は、堤防の角々に沈みマルカンがあり、複雑な障害物が多い事から魚影が濃い。

 『ドック堤防・元側』方向は、ド干潮の時に限り、高さのある堤防を登り降りできる身軽ので方でないとマルカンに降りる事はできない。

 悪魔の声が聞こえ飛び込んだのは良いが堤防に登る事ができない場合は、堤防の反対側まで泳ぎ這い上がるしか方法はない。

 このマルカン部分は特別降りにくい場所である事と、その昔、マルカン,1個と呼ばれた超1級ポイントが沈没した残骸が4つ先にあるの関係から、チャレンジすると魔界の魚に出会う可能性は高い。

 但し、近年マルカンの損傷がひどく干潮時に歩くことすら困難な状態の為、悪魔の声に耳を貸さない信念が必要だ。


 反対側の『ドック堤防・先側』方向については、マルカンに降りる際、丁度良い位置に足場となるケーソンがあるのでド干潮の時に比較的降りやすい。

 但し、海中に飛び込むスタイルで降り、登る時にはカラスガイの層に両手を付かないと登れない。

 そして、この場所にも魔界の住人が用意した『魔界への入り口』があり、ヒット率の高い場所や、数を釣る為の特殊な釣り方・狙い方がある。
 で、釣り人に魔界の快楽を体験させ洗脳するのだ。

 かろうじてこの場所では危険な目にはあっていないが、いつ死への扉が開くかわからないので、悪魔の声に耳をかさず慎重に行動している。


 END


 【魔界の魚 黒鯛  野島堤防偏.PertU】へ続く